タグチ実況

6時23分

外気温

1度

暖冬だからか

今年初めての1度

1泊2日

関東出張

のんびり行ってきます

なんだか未来的?○×年前のウェットバイク。

ひょんなご縁でジェットスターに来ることになった謎の乗り物。

テスラのサイバートラックにラインが似てなくもないですが、、、

パッとみ、バイクに見えますが、タイヤがない。

ってことは、雪上?

なんて思わせるデザインですが、れっきとした水上の乗り物。

その名もウェットバイク。

発売されたのが1988年あたりで、この子は後期モデルらしく、1990年生まれになります。

今年が2020年ですから、ジャスト30年前

ただいま三十路。

しかも、この子は放置プレイが長くて、おそらく15年以上動いていない。

そもそもエンジン始動するのか不明な個体。

ま、エンジンは船外機のパワーユニットが乗っかってるだけなので、動くかどうかの診断はできるね。

ってことで。

まずはスパークプラグのコンディションを目視で確認。

お。スゴくキレイ。もしかしたら水が入っててサビサビとか予想してましたが、いい意味で期待はずれ☺

ってことでお次はエンジン内部に損傷がないかどうかを、圧縮計測器で診てみることに。

ぬぉ。バッチリじゃん驚

2気筒とも、まだまだ元気ですよ的な圧縮具合で、もしかしたら復活させれるかも⁉️

と、いうことで、お次は点火系をみてみると、、、

ナンと!

バッチリ、火が飛んでるではありませんか驚愕

エンジン必須の3ヶ条

①良い圧縮

②良い点火

③良い混合気

あとは燃料だけじゃん。

と、このいい流れがドンドン進むかと思いきや、燃料がぜんぜんアカンくて、、、

燃料タンク内部のガソリンが15年熟成されてたので、アスファルトみたいなガム状になってまして、、、

燃料タンク、アウト。

燃料ホース、アウト。

燃料フィルター、アウト。

燃料を吸い上げるバッフルもアウト。

ほぼ全滅。。。

ここからは、ガム状の汚物と戯れまくった作業なので、手が汚れまくってて、画像を撮る余裕ゼロ。

戦うこと、2日に分けて、通算5時間。

洗浄液で、燃料タンク内を洗浄すること5回。

やっと、全線開通☆

ということで、ここからが本丸。

良い混合気を生み出す、キャブレターのクリーニングを始めます。

っと、その前に、なかなか見れない3ショット。

出前、三十路のウェットバイク

真ん中、イケてる1人のり、リクター

奥、28年前の2人乗り、しかも新艇。

まさかの新艇。

そんな激レアな新艇のお話はまた別の機会にブログで。

さて、エンジンからキャブレターを取り外し

マグネットチョークとか

フューエルポンプとか

アレコレ取り外しまして

キャブレター本体を点検、、、

これがまさかのまさか、意外やイガイで

中がとてもキレイで

燃料をコントロールするバルブシートが、完全固着してるぐらいで

キャブクリーナーで洗浄すれば、ぜんぜんイケる感じ。

メインジェットのパーツとか、とにかく外せるものは全て外して、キャブクリ風呂で一晩お休み。

なんか、こういう作業、久しぶりで楽しい。

特にこの子は、淡水でしか使われていなかったので、どこ見ても塩害が見られず、ホントに良い状態。

さて、キャブレターを取り外してるうちに、船内の洗浄も行いまして、キレイすっきり。

バッチリバチバチ、キレイに仕上がったキャブレターを~

キレイなエンジンルームにインストール。

燃料ホースはもちろん新品。

洗浄した燃料フィルターを再利用して、万が一の細かなガム汚物をキャッチさせて、キャブを守る準備完了☆

さて、いよいよです。

キュルキュルキュル~

キュルキュルキュル~

ボソッ、ボソッ、ボソボソ、ボソボソ

来るねコレ、いよいよ時が来るね。

キマシタネ~

いい音してますね~

まだまだ、現役ですよ。と言わんばかりの、エンジン音。

早く水に浮かべたいですねぇ~

作業を始めること4営業日、おそらく15時間ぐらいを費やしまして、ひとまず目標達成☆

あとは、検査受けて、水の上へ出陣。

っと、その前に、軽快なエンジン音を聞いたら、他にも気になる部分があったのを思い出して、さらに可愛がりたくなる癖。

例えば、、、

電動ビルジポンプのヒューズがクルマ用の非防水だったので

ジェットスキーで使われている、防水ヒューズに交換したり

まとまりがなかった配線を、スパイラルで整えたり

グリップ交換したり

スタートストップスイッチを分解して、クリーニングしたり

と、とにかくアチコチさわりまくって

最後は~

コレ

草が生えてた、座席シート。

キレイに丸裸にしまして

アレコレやって

ドーン。

なぜかチーク調マット、しかもブラウン笑

ぜんぜん似合わん。

でも、ウェットバイクは試運転でも座席がないとまったく乗れない乗り物。

しかも、マットが貼ってないとお尻がスベりまくるので、とりあえずソフトマットで仮設。

ん~

ひとまず全てのメニューが完了☆

あとは検査を受けて、水上テストで不具合がなければ、オールペイントして、イカしたウェットバイクに仕上げます✨

休みの日、ウェットバイクを見つけた、ウチの末っ子。

ちゃっかりまたがって

この笑顔でご満悦。

今年の夏も楽しいシーズンになりそうな予感

次回のブログ、お楽しみに~

ヤマハ LS2000物語② (船舶番号235-44895)

昨年12月初旬から着手しているヤマハLS2000の作業ブログの続きです。
その①はコチラから

さて

軽快に作業が進んで、2基のエンジンを降ろしたLS2000ちゃん。

その翌日、事件は起きました。。。

事件というのは・・・コレです↓

エンジンを支えているマウント、エンジンマウントを固定する

ステンレスのボルトがポッキリと折れています。

いや、正確に言うと「折ってしまいました・・・」

朝イチから、ものすごい洗礼を受けた気分デス。

と言うのも・・・

LS2000はツインエンジンなので、4×2=8個のエンジンマウントがあり、それぞれ2本のボルトで固定されており、全16本のボルトで固定されていますが・・・

ボルト緩めに手がけること、1本目が折れ、2本目も折れ・・・

折れた1本を取り除くのに全力作業で1時間は要してしまうのに、16本全部折れたらエライコッチャ。

取り外す作業だけで1、2日を費やす可能性が・・・

そう考えると地獄です・・・

3本目のボルトに手を付ける前に、他のボルトの固着度合いを調べていくと、ほとんど同レベル。

まともに戦ったら、全部折れると予想。

ひとまず手を止め、アタマの中でイロイロと整理していきます。

折れる原因を推測し、他の方法で取り外せないか、試してみます。

ハンドグラインダーで、エンジンマウントのボルト際をカットします。

船体にキズをつけないように、ギリギリで寸止めです。

そのスキマにクサビ代わりのマイナスを叩き込み

真ん中のコブを撤去します。

これで、ガチガチに固まったボルトがそれぞれ独立しました。

そして、モンキーで掴みまして

グイッと緩めます。

このボルトの折れる原因は、船体側に固着しているのではなく

エンジンマウントのアルミ部分にボルトが抱きついてしまい、エンジンマウント部分で折れてる。

ってことは、マウントごと回してしまえ。の考え方です。

これが功を奏し、たいへん上手くいきましたので、次々と着手していきます。

といっても、あと8個16カット。

なかなかの量です笑

場所によっては、ハンドグラインダーが入らず

チョッパーカットで、コブを小さくしてから、ボルト際にカットを入れたりと

一筋縄ではイカナイ作業が山盛りデス。

でも、折れてしまうことを考えたら、10倍速いので、1時間程度ですべて撤去完了~☆

残すは、最初に折ってしまった2本を

1本に1時間近くかける覚悟で取り外していきます。

小さなボルトに小さな穴をいくつも開けていく、気の遠くなるような作業です。

鉄ねじを使用する業界では、逆タップなどの工具で折れたボルトを取り除くのですが、マリンの世界で使用されているボルトは大半がステンレスです。

ステンレスはとても硬く、逆タップでも歯が立ちません。

結局、ハンドドリルで穴を開ける地道な作業しかナイのです・・・

14本を1時間で取外せたのに

2本に2時間を費やす。という精神的にツライ至難の道。

折れたドリルは5本。途中、心もボキボキになりましたが

無事に、すべてのエンジンマウントを取り外すことができました・・・

いや~手も肩も腕もパンパン。

お次は、チョット軽い系の作業を着手したいと思います。

四角いオイルタンクから伸びた黒いホース。

ヘンテコリンなヒゲになってますが、これカッチカチなので、この形から変わりません。

リターン側の細いホースも、恐ろしく硬い。

この年代に使用されていた海外製ホースは、経年劣化でカチカチになってしまうようですね。同じホースを使用している他のモデルでも同じ症状が出ています。

カチカチのホース。

ニッパーなどでは歯が立ちませんのでノコギリでカットします。

そして、タンク内部を掃除していると・・・

何やらコトコト音がする。

タンクの底で、固いモノが動いています

外に出してみると、バラバラになったナニカが出てきました。

組み立てれそうだったので、パズルをしてみると・・・

なんと、丸形になりました。

ってことは~

キャップの裏側のベント(息抜き弁)が、経年劣化で硬くなり、割れてバラバラになってタンク内に散乱。

ってか、ホースの入り口に引っかかったら、オイルの流速が落ちて、エンジン焼けるじゃん。恐ろしや・・・

オイルタンクの内部点検も、スゲー大切。ってことに今一度気がつかされました。

日々、勉強ですねぇ~☆

さてさて

エンジンルーム内のアレコレを取り外して、スッキリしたところで

私の大好きな、お掃除タイムです。

とにかく、ひたすら、ブラシ。ブラシ。ブラシ。

ゴシゴシし続けること小一時間。

ご覧のとおり、白くマバユイ エンジンルームに生まれ変わりました。

今日は、半日以上エンジンルームにこもりっきりだったのに、前日の作業終了と比べると、ただエンジンルームがキレイになっただけ。と・・・

いろんな意味で、スゲー疲れた1日となりました汗

続きはまた今度~☆