みなさ~ん
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いつもお世話になっている神奈川県のマリーナさんから、ありがたくお譲りいただいたヤマハのジェットボート LS2000
ヤマハ2ストローク1200ccエンジンを2基搭載し、135馬力×2=合計270馬力
コンパクトジェットボートの代名詞、エキサイターシリーズの上位モデルとして20フィート船体が採用されたので、LS2000と名付けられています。
余談ですが・・・
LS2000が最終モデルになると、ネーミングがAR210 と改名され
今や不動の人気のARシリーズが生まれることになります。
エキサイターシリーズと違って、ゆとりを持った船体レイアウトになっていくんですね~
そんなウンチクはさておき。
コチラのLS2000ちゃんは、右舷のエンジンが始動できず・・・
原因は、ジェットポンプの塩ロックと思われます。
両舷ともジェットポンプの取り外しに着手。
取外し作業がまぁまぁたいへんだったんですが、画像で見るとカンタンにできた。みたいに写りますね~笑
さて、ポンプを見てみると・・・
塩の山!
モリモリの塩がポンプ下側に。
ココまで天然塩がハッキリしているのは珍しいです。
プロペラの外側にあたる、ウェアリングと呼ばれる筒状の部品が、内部に損傷があり、そこが塩害で膨張し、プロペラに抱きついて、エンジン始動ができない状態にしていたようです。
ま、よくあります。
ジェットスキーのポンプでは、この手のトラブルはそれほど珍しいことではありませんから、今までの経験でナニってなく進んでいきますが
新品のウェアリングは1個25,000円=2個で50,000円。
もしも中古でキレイなモノがあれば、中古使いたいな~と
当店の中古パーツから、LS2000に使えるパーツの在庫を調べてみると・・・
なんと!
16個の中古ウェアリングを在庫していました笑
ヤマハの1200系ウェアリングを16個も在庫してるって・・・
国内最多どころか、世界でもトップクラスの在庫数でしょうねぇ・・・
ちなみに当店は、今現在で15000点ぐらいの中古パーツを在庫しています。
さておき
16個の中から、もっともキレイな状態の2個を選び抜きまして、LS2000ちゃんにインストールしました☆
さてさて
お次は、年代モノのジェットでは、定番中の定番作業に取り掛かります。
シートを取り外しまして~
あれこれ外していきますと~
はい、出てきました、燃料タンク。
内部の燃料を全抜きし、タンク底にたまっている水やゴミを取り除きます。
オイルチェンジャーを使って、ギリギリまで吸い上げ、最後はウエスで1滴残らず拭き取りました。
年代モノのジェットやボートになると、いままでの楽しい思い出が燃料タンクの中に、ゴミや水分として残り、さまざまな不調の原因を作りますので、ジェットスターでは燃料タンク内クリーニング作業は、絶対やるべき作業のひとつです~
お次は~
エンジンの取り外しに着手しますが・・・
ゴム製品でできている、エンジンマウントがチギレまくってました。
アルミ材にゴム製マウントを貼り付けてある構造ですが
気持ちよく剥離してます。
ってか・・・
断面がかなり汚れていますので、ずいぶん前から剥離していたのでしょう。
エンジンはブルブルに振るってただろうな~
このまま海を乗り続けてたら、ガッチャガチャになっただろうな~
なんて想像しながら、次の工程へ
ハイマストタイプのフォークリフトで、垂直に持ち上げて
エンジンを吊り降ろしていきます。
もう手慣れたもの・・・というか
この1ヶ月で4基?
来月もあるので、2ヶ月で6基?
1年だと、12~15基ぐらいエンジンの脱着してるのですが、他のショップさんでもなかなかデキナイと思います。
ジェットスターには中古パーツが山盛りありますので、部品供給の終わっているパーツでも、在庫を探せば代用品が見つかる。
だから年代モノのジェットでも、恐れることなくドンドン進めていける。
ココがウチの強みですね~
さてさて
取り外した、左舷エンジン。
コチラのチャンバーは近年、新品に交換しているようですね~
この年式のLS2000は、青色のチャンバーなんですが、色違いのグレーが付いています。
グレーは近年のパーツの色なので、そんなマニアなコトを知ってる人にとってはプラスかも知れませんが・・・
私個人的には、エンジンルーム内のチャンバーが右舷左舷で色が違うのはあまり好きではありません。。。
さておき。
エンジン下部にあるスターターモーターは~
ご覧の通り。
なかなかです。
でも動作テストをすると、モーターの動きはイイので、サビを落として再塗装を施します。
さてさて乗りに乗ってきたので、イキオイを止めずに左舷のエンジンも降ろします~
コチラもまた、なかなかの状態ですねぇ~
アッチもコッチも、大丈夫?って聞きたくなるような状態です笑
せっかくなので、動画でご覧ください。
こういう状態を見ていただければ、エンジンを降ろして、メンテナンスを施すことの大切さがお伝えできると思いますね。
何度も言いますが、ジェットスターの中古艇は安くありません。
でも、それには理由があるんです。
現状販売のボートとか
個人売買のボートとか
クルマ屋さんが、なんとなく整備したボートとか
ジェットボートを熟知していないメカニックが手を入れたモノとは、一線を画いた中古ジェットボートを作るのがウチの仕事なんです。
さてさてウンチクは短めにして
コチラも定番中の定番。
チャンバー先端の砂詰まりを除去します。
いや~やっぱり出ますね~
ザラザラです。
ザラザラと出まくりますが、驚くのは青色ではなく、新しい部品のはずのグレー色のほうでした
作業に没頭して、撮影をし損ねたのが残念ですが、グレー色のチャンバーは先端が完全に詰まってました。
高圧エアーがまったく通らず、行き止まり状態。
先が細い、千枚通しのような工具で突っつきまくって、ゴリゴリやって、なんとか開通。
あのチャンバーのままで、水の上に出たら、間違いなくトラブってたと思います。
熱でホースが溶けて、外れて、浸水して、テンヤワンヤで、最悪の場合エンジンブローです。
危ない危ない。
小さな砂詰まり1つでも、オオゴトになりますからね・・・
さて
お次はキャブレター。
この子もなかなかの状態ですね。。。
見た目だけだと、ビビリまくりですが、肝心なのは中身です。
人間と一緒です(謎
トリプルキャブレターを分解し、ひとつひとつ内部を点検していきます。
通常のキャブレターオーバーホールだと、3~5万円ぐらいの費用を要すると思います。
ツインエンジンなので、2倍で6~10万円。
2ストロークエンジンの性能を大きく左右するのがキャブレター。
ここは時間と手間を惜しまずメンテナンスを施して、長く安心して使えるキャブレターに仕上げていきますが・・・
まだまだやること盛りだくさん。
気になる続きは、また今度~☆