エキサイター1430、整備ブログ。(船舶番号230-42148)

ジェットポンプの整備が終わったエキサイター1430ちゃん。

オーダーしていた純正部品がまだ入荷しませんが、ご成約いただいていると思うと、少しでも前へ進めておきたくなる性分でして・・・

と。いうことで。

いよいよエンジンルームを着手。

2ストロークエンジンなので、やはりキャブレターのメンテナンスは避けては通れません。

特に注意したいのは、2ストロークオイルが通るオイルホース。

これ、これです↓

おそらく新艇時から1度も交換されていないホースで、カッチカチに硬化して、縮んでしまい長さも短くなってます。

この短くなったホースが、知らないウチにスポッと抜けてしまい、オイルが回らなくなって、エンジンが焼け付いちゃう。

このエンジンは、これが1番多い、オイル系焼け付きトラブルです。

もちろん全てのホースを新品に交換して、柔らかく、長いホースで、これから安心して乗っていただける状態に仕上げます。

さて、続いて、キャブレターを取り外していきますが~

3気筒パラレルマウント型のキャブなので、固定しているナットの取り外しがタイヘン。

たった6個のナットですが、一般の工具では、ものすごく時間がかかりますが・・・

ウチには秘密兵器がありまして

コレ↓

なんだかヘンな形をした工具ですが・・・

スナップオン製の特殊工具。

こうやって、キャブレター下部のナットにアクセスできます。

キャブとキャブの間の、せま~い部分にも

イージーアクセス♪

ほら、メチャクチャかんたん。

一般の工具と比べたら、10倍の早さで取り外せます(ホントに

お。

これは燃料がタンクへ戻るための、リターンホースですが

カシメが使われていますので、やはり新艇から1度も手が入っていないと思いますね。

トリプルキャブレターの取り外し完了~☆

お次は、、、

排気系統、エキゾーストです。

ここの整備も、定番中の定番。

いつも手掛ける作業なので~

さっさっさ~

とは、いきませんでした。

なんせ1度も取り外されていなかったので、ホースが貼りついてしまって、けっこうナンギな部分もありましたが・・・

ハイ、こちらが

砂や塩が詰まって、割れることが多い、1200系チャンバー本体です。

せっかく取り外したんですから、もちろん洗浄して、キレイにしつつクラックなどのチェックに入ります。

キャブレターのカバー系統も洗って

ん~いい感じ。

小さなボルトたちも、もちろん洗浄します。

さて

キャブもチャンバーもなくなって、スッキリしたエンジンルームは~

ご覧の通り、汚れが目立ちまくり。

動画では見えないので、伝わりにくいと思いますが、かなり汚れてます。

これでも、入庫したときに、1度エンジンルームを洗浄しているんですけどねぇ・・・

いざ!

ここからは、洗剤とブラシを手に取り、ひたすらお掃除!

ん!?

んんん!??

なんかココ、汚れ方がおかしい。

と、プラスティックのカバーを取り外すと・・・

でた。

中間シャフトカプラーが割れてる。

またコレか・・・

なんか2年に1回ぐらい、コレに遭遇してる気がするな・・・

とりあえず、お掃除だけ

先に終わらせよう。

ハイ。

たいへんキレイなエンジンやシリンダーヘッドになりました~

いよいよ問題の部位を着手開始。

エンジンをゴソッと前方にずらして、カップリングを触ると

スポッ。

あぁ。ずいぶん前から割れてたんでしょうね。

汚れ具合を見ると、それなりの経過年数を感じます。

中間シャフト本体を取り外しまして

コレもガッチガチに固定されてましたので、もちろん新艇から1度も手が入っていないと思います。

だから、コレを外すのに、けっこう苦戦。

当店のパーツセンターには、中間ハウジング&シャフトのセットって結構在庫あったな~

ってことで、中古パーツ在庫をチェックすると

あるわあるわ。

でも、エキサイターに使用できる長さのシャフトじゃければ意味がないので・・・

お。ピッタリの発見☆

ってことで、女性スタッフさんに倉庫から出してきてもらいまして~

並べて見比べてみて、やはりピッタリ。

ちなみに・・・

中間シャフトが折れた原因ですが、強度不足とか、オーバーロード(過負荷)で割れたのではないんですよ。

ウチの中古パーツには、このワッシャーが付属しています。

コレ。

でも、割れたカプラーには、ワッシャーは入っていませんでした。

バラしていない痕跡が山盛りだったので、新艇から入っていなかった事実が、とても分かりやすくい。

割れたカプラーをよく見ると、真ん中のシャフトが押し出てきてるのも見受けられます。

ひとまず、工程を進めていきます。

油圧プレスを用いて

シャフトを抜き取って、入れ替えます。

ハイ~完成☆

お次は、ヤマハの特殊工具を用いて、組み上げていきます。

ん~実にキレイなシャフト。

そのシャフトにワッシャーをインストール。

けっこうな厚みがあるワッシャーですよね。

なぜかというと・・・

コレをはさんで組み上げると

ほら、先ほど飛び出していたシャフトが

出てません。

むしろ、マイナス。凹んでます。

そう、これが原因なんです。

新艇時の組み付けが、ワッシャーがない状態だと、当たるか当たらないかギリギリのクリアランスで、おそらく水上で乗っているウチに、増し締めされていき、クリアランスがないので、シャフトが付き出ちゃう。

突き出た穴から、水が入り込むことで、サビが始まり、強度低下し、折れる。

が、間違いない原因だと思います。

で、ヤマハが対策してきたのが、ワッシャーの後入れ。

もしかしたら、当時はリコール?とかサービス点検項目とかに上がってたかも知れませんね。

さて、今回カプラーはこのまま使用しますので、接着系パテで穴を塞ぎました。

これで、水が入って、シャフトをサビさせることもナイと思います。

では、エンジンルームに再インストール開始。

慎重に作業をしていたので、撮影ができていなくて、ちょっとワープしますが、、、

無事、組み付け完了☆

再接合面には、シーリング材を塗布して、浸水してこないように対策してます。

良し。

完成~☆

ん~

実にイイ感じ。

イイ仕事できた☆

そして、もう一度、お掃除タイムに入りまして、今日の作業は終了~

オーダー済のヤマハ純正パーツが届き次第、続きに着手していきたいと思います。

まずは、キャブレターのオーバーホール。から手掛ける予定です◎

続きをお楽しみに~

定員4名が人気です☆

月曜日にスカラブ165をご成約いただきましたが

今度はヤマハの名艇☆エキサイター1430☆

I県はI様にご成約いただきました(アリガトウゴザイマス(*‘∀‘)

どちらも定員が4名です(*´ω`*)

そしてどちらも男前なご成約でした(≧▽≦)

ご納艇前の整備を進めております☆

ご納艇時にお会いできるのを楽しみにしております♪

あっという間に5月が終わろうとしています(ハヤイハヤイ( ゚Д゚)

気になる中古艇がございましたら

いつでもご連絡くださいませ~<m(__)m>

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