230WAKE セミファイナル 大規模メンテナンス記録④ (船舶番号242-30473)

チャクチャクと工程が進んでいく、230セミファイナル。

いよいよエンジン系統の最終段階へ突入です。

今まで当店で販売してきたシードゥジェットボートで、必ず交換しているのが、このインタークーラー。

255馬力エンジンになった当時、日本だけでなく世界中のシードゥ255系でインタークーラートラブルが発生してます。

ジェットボートでは、ほとんど症状が出ていませんが、万が一水漏れした場合、高額な修理になりかねません。

プロショップの販売する中古艇に求められる 安心感 をお届けしたいので

新品7万円×2個=14万円を投じて、必ず新品に交換してます。

現行のインタークーラーは全体的にボリュームがあるので、交換すると冷却パフォーマンスが上がるような気がするのは・・・私だけでしょうか。

さて、お次は

ココ。

シードゥに、ありがちな現象がでていました

ジェットのエンジンは、車のエンジンとは違って、エンジン内部に発電機能が付いていますので、エンジンから発せられた18ボルトぐらいの電流が、この3ピンカプラーを通って、減圧レギュレターへ行きます。

エンジンのすぐ近くで、カプラー接続になって、熱を持ちやすくなっているため、リード線が溶けてしまっていることが、多いです。

というか、5年・もしくは100時間程度のエンジンだと、かなりの確率で溶けてます。

カプラーを使用せずに、ハンダづけ等して、直結する対策も施したりしますが

ジェットボートでは、カプラー近辺をやり替える方法で、リペアしています。

溶けている部分を切り取り、新たな端子をつけまして、カプラー戻して

ささっとビニールテープを保護して、完了☆

ん~

エンジンルームが全体的に、いいオーラが出てきました。

ルーム内のクリーニングから

エンジンのメンテ、再塗装

集中ハーネスの点検に

インタークーラー交換

ビシッ!と決まったエンジンルームを守る対策もしなければなりません。

コレ↓ D型のゴムパッキンです。

エンジンハッチリブに新艇時にはパッキンが貼ってありましたが、年数経過とともに、どうしても水が浸入する症状がでてきます。

ココはシートの下になりますので、海水でベタベタに濡れたゲストが座り、その海水がシートの下へ、そしてエンジンルームへと、悪いほう悪いほうへと行き

最後は、エンジン付近にかかってしまいますし

エンジンが始動しているときは、255馬力のエンジンが強烈な負圧を生みますので、ガンガンに吸い込んでしまい、大きなダメージを負いかねません。

特に255系統のエンジンを搭載しているモデルは、エアーを吸い込む位置が悪いため、必ず対策しなければならないのです。

いや~

やっぱり新品はいいですねぇ~

バッチリ、シールしてくれる感じで、100点満点の安心感です。

さて

エアーインテークを取付け完了し

インタークーラーホースも取付完了。

これでエンジンルーム内は、完成☆

長かったなぁ~

お金使ったな~

時間と手間もメチャクチャ使ったな~

でも、イイ仕事できたから、大満足です◎

さて、お次は

新品のジェットポンプを取付した、続きです。

左右に動くステアリングノズルの取付です。

塩ロックで、カッチカチに固着していた、ロングボルトは、全て新品を調達し

再取付の際に、マリングリスを塗布します

今後、ジェットポンプの取付・取外しを行う際に、スムーズに作業ができるように

塩ロックへの予防策です。

これぐらいベッタベタに塗布すれば、二度と塩ロックにやっつけられることはナイでしょう

細い穴の中に、グリスが一緒に入っていきますので、グリス成分が塩害をシャットアウト。

もちろん、すべてのボルトに予防策。

ん~

実に気持ちいい☆

取り外したときは、かなりグッタリしていたポンプ系統ですが

クリーニングと再塗装、各部新品に交換、などなどで完全復活!

リバースカバーも、新品のごとくキレイになりました◎

かなり汚れていた、リバースのロック金具も、ご覧の通り ほぼ新品に!

整備する人間にとって、汚れたパーツのクリーニング作業って、なかなか時間を裂いてまで、落ち着いてできないんですよねぇ・・・

組み付け工程を次々と進めることを優先してしまい、おろそかになりがちなんです(反省

ホントにパーツセンターのクリーニングスタッフさんに感謝です。

さてさて

今度は船内の艤装工程へ進めたいと思います。

船内艤装のメインイベントはこのパーツ↓

の前に

まずはココ↓

ちょっとお疲れ気味な感じが否めない カップホルダー。

ボディを磨いたり、パーツをクリーニングしたりするために、取り外します

実はココ↓ シャレオツにLEDライトが内蔵されているのですが、イマイチ輝きが足りなくて

右)純正品

左)高輝度LEDの新品

に交換したいと思います。

カップホルダーLEDは、前方のバウエリアにも左右装備れていますので

合計4ヵ所のLEDを輝かしく光らせたいとオモイマス。

以前、この高輝度LEDを230WAKEに施工したことがありますが、ちょっと明るすぎて、夜間航行中は消したくなる仕上がりです(笑

さてさて

お次は

助手席側の小物入れ

前期型の230WAKEは、オーディオが装備されていますが、後期モデルは運転席側に移設されましたので、中身はナニってない物入れです。

左)エンジンハッチを開放するノブ

そのとなりの丸型は、シガライターソケット。

そのとなりに追加で丸穴を開けて、取り付けしたのが~

USBソケットが2ポート装備されたボルトメーター。

キャップをしても、電圧が見える仕様なので、メインスイッチの切り忘れに最適です。

オーナーになると、必ず経験するバッテリーあがり。

原因は、メインスイッチの切り忘れデス。

誰もが1度は経験することでしょう。

それが、遊びに行く日だったりすると、思いっきり凹みます。

あわてて新品バッテリーを買いに行き、載せ替えしてるうちに、時はお昼スギ・・・

約束したゲストを待たせまくって、BBQは準備できないし・・・

そんな残念な思いをさせないように、あえて目立つところに、ボルトメーターを搭載させています。

さてさて最後に

さきほど、チラッと出てきた、なんかスゴそうなアイテム↓

230WAKEに、標準で装備されている、温風ヒーターキットです。

ちなみに・・・

ほとんどの中古艇で、ヒーターは死んでいます。

ラッキーにも、風はでるけど、温かくない。とかも良くあります。

新品交換すると・・・なんと15万円!!!

でも、せっかくなので、使えるようにしたいから、新品投入です(驚

取付け作業、開始~

まずは、船内のホースを取り外して、接続。

この純正のホースがカチカチで調子悪くて、いろいろ部品を用意しないと接続できないので、地味な割に結構手間がかかります・・・

純正は吹き出し口が、2つありまして、一つ目は、足元近くのトコ↓(黒い丸穴デス

ふたつ目が、カップホルダーの奥、小物入れの左側↓(白い丸形

この小物入れのヒーター出口がイマイチで、座っているとこから遠いので、ぜんせんありがたみを感じません。

だったら、下側使いやすい場所に

もう1穴、追加。

使いにくい出口へ行ってるホースをY字に分岐して、両方を出口として使えるように改善。

下側の2ポートは、ジャバラタイプの出口なので、手元まで持ってくることができる仕様。

これで、ゲストが2人いても、二人とも温風を感じてもらえます。

さて、ヒーターユニット本体もインストール完了し

ヒーターシステムの完成☆

ヒーター系統だけで半日、費やしました(苦笑

ま、ジェットボート専門店らしく、自ら実際に使用して感じた不具合とかは、改善しときたいので、自分的には大満足の仕上がりとなりました。

あとは~

船体の磨きと~

オリジナルデザインのシートの完成を待つばかり~

次回をお楽しみ~