Sさまご成約の230WAKE、納艇前整備☆

Sさまにお買い上げいただいた、230WAKEでございますが、メチャクチャきれいな状態ではありますが、プロショップとして、ヤルトコはキッチリやらせていただきました☆

まずはスパークプラグを取り外しまして~

おお~なんとキレイなスパークプラグ。
おそらく、交換後1回とかしか使用してませんねぇ・・・

3本とも、同じように驚くほどキレイな状態でしたが~

ジェットのエンジンはスパークプラグが命。
例え1回しか使用していなくても、当店ではシーズン前には必ず交換することをオススメしていますので、ためらうことなく交換デス。
カジリ防止のグリスを塗布しまして、組付けさせていただきました◎

そしてオイルやオイルフィルターなども点検・交換させていただきまして~

ヌォ!
これまた恐ろしくキレイなフィルターですね。

コンディションの良さが手に取るようにわかりますね~

さて、基本的なメンテナンスを終えまして、ココからが本番。
シードゥの260系エンジンと言えば、インタークーラーの水漏れトラブルがとても有名ですが、同年代のジェットボートも同じタイプのインタークーラーを使用しています。

でも、同じタイプだから、ジェットボートでも壊れる。ということはナイようで、水漏れはジェットスキーが高確率で発生しているトラブルっぽいんですよね。

現に、このインタークーラー内部をご覧いただくとお分かりになると思いますが、、、
恐ろしくキレイです。
ま、使用時間が少ない。ということもありますが、それなりの使用時間で、汚れていても、水漏れすることは極めて少ないんですが・・・

もしも水漏れすると、インタークーラーから後ろの部位に水を。海で乗った場合は海水を噴射しながら航行しますので、スロトルボディや、各部センサー、そしてエンジン内部のバルブ系統など、致命的なダメージを負わせてしまうリスクがあります。

せめて最新型のインタークーラーに交換することで、その発生率を限りなくゼロに近づけたい。そんな思いで、ジェットスターでは、すべてのモデルで新品に交換しています。

ちなみに、左 旧型、右 新型です。

こうして並べてみると、やはり右側の新型タイプのほうが、ボリュームがあり、なんとなく堅牢性が高い感じがしますね。
見た目だけじゃなくて、防食アノードが内蔵されてますので、海水環境での耐性がグッとアップしてるんですよ。

いよいよ交換作業ですが、何度も交換していますので、慣れてはいますが、やはり何度やってもココは、なかなかの作業でして

目視で見えないところに工具を入れてバンドを外したり、工具は落とすと拾えないし、足場は悪いし、とにかく大変。

で、左側、交換完了~☆

作業中の写真は、1枚もありません~
撮る余裕なんて、まったくありません~

で、左側の交換が完了して、スグには右側に取り掛かることはできず~
20~30分、他ごとやりながら、気持ちと呼吸を整えます。

さて、左舷に取り掛かりまして、無事に取り外し完了。

コチラもとってもキレイな内部ですね。
ホントに交換しなくてもイイ感じがします。
インタークーラーの新品は6万円ぐらいしますので、2個で12万円を投じるわけですから、一瞬ためらいます。

いや、でも交換しなくて、万が一水漏れしたら、12万円では済まないですし、プロショップとしてのプライドというか、後悔の念に襲われるというか・・・

ま、最新型も100%ではナイので、交換したら絶対に漏れないわけじゃないんですけどね。でも、限りなく0%に近い状態にはなると思います。

さて、両方のインタークーラーを交換しまして、残すはエアー抜きホース取付です。従来型のインタークーラーはこのエアー抜きがありませんでした。

乗り終わったあとに、エンジン&インタークーラーを洗浄する際に、スミズミまでキレイに洗えるようにと、追加されたフィッティングです。

新品のホースと新品のホースバンドで、しっかりと取付させていただきまして、納艇前整備が完了~☆

あ、もちろんバッテリーを新品に交換したり、シートの一部をメンテナンスしたりと、気になった部位は、手を施させていただきました。

あとは~水の上で最終テストへ行って水の上でチェックしたいと思います。
明日は、風もなく、絶好の試運転日和。
足取り軽く、行ってまいります~

エリートクラフト改造計画、いよいよ出口が見えてきた!?

30年前の船舶に現代版のエンジンを搭載するパワーアップ計画をヒロミさんから頼まれて、気がつけば、着手から10ヶ月近くに。。。

やっと、やっとエンジンの耐久テストも規定時間を終了し、いよいよ小型船舶検査機構さんの最終チェックの日となりました。

まずは、陸上でエンジンのシリアル番号や各部の状態を今一度確認していただき、耐久性に問題がなかったか否かを目視でチェックいただきました。

その後、あいにくの小雨が降る中でしたが、水上へ移動しまして、アチコチの測位をしていただきます。

水上での主な検査は 乾舷 です。

乾舷(かんげん)またはフリーボード: freeboard)は、船舶において水面から上甲板までの距離を言う。

乾舷が小さいと船の上まで波が届きやすくなり、甲板上での人の行動が困難になったり、船上開口部からの浸水により沈没する危険が高まったりするため、船の航洋能力と関わりが深い要素である。外洋で活動する船は乾舷が大きい。一方で、波が無く穏やかな内水域で使用する船の場合、乾舷は小さくても問題が無い。むしろ内水域は水深が浅く喫水が浅い船体となることから、転覆の危険を生じるトップヘビーを避けるため、乾舷を小さく設計する。

乾舷が大きいということは、予備浮力が大きく多少の浸水では沈没しないということも意味する。適正な予備浮力を確保して船の安全な運行を行うため、十分な乾舷が維持できる位置に満載喫水線が規定され、それを超えて船体が沈みこむほど乗客や積荷を載せることは制限される。

船体の中央部の乾舷は小さな値としつつ、波を切る船首部分や船尾部分だけ甲板を高い位置にすることで、航洋性能を向上させる船体設計の手法がある。船首部の甲板に段差を付けて一段高くした船首楼や、甲板を反り上がらせたシアー(舷弧)を施すといった方法が見られる。
ウィキペディアより転記。


つまり、エンジンが大きくなったことで、重量が増え、船が沈みすぎないかどうかを調べる測定。

いったん水の上で沈み加減を測りまして

陸上に上げて、スケールによる計測。

検査機構さんは、改造した船舶が安全に航行できるかどうかをチェックされる機関でもあります。水の上は、風もあり、波もあり、万が一があった場合、命の危険が隣り合わせですから、安全を最優先しますので、検査がキビシイんです。

さて、測定結果を検査機構さんの持ってきてくれた端末で計算したところ・・・

最大搭載人員の数も7.22名まで大丈夫。ということで
実際の座席数から見た6名までの最大定員を維持することもできました◎

ココを見誤ってエンジン載せ替えすると、3人乗りとか2人乗りとかになっちゃうコトもありえますので、内心かなりドキドキしてました。

ついに、改造申請をクリアし、正式な船舶検査の更新が可能になります!
長かった、パワーアップ計画も、最終コーナー。

あとは~
ヒロミさんのスケジュールに合わせて、河口湖へお届けするのみ!
このエリートクラフトで河口湖を嬉しそうに走る、ヒロミアニキの顔が目に浮かぶなぁ~